DSC_0015_s
すっかり定番となったRistorante Ritz×花装飾Campanula Mayaのコラボ・レッスン。
それは季節の草花のアレンジメントと、季節の食材のイタリア料理を同時進行で作り、四季折々の風物詩を、目で舌で、存分に謳歌してしまおうというもの。ハロウィンの季節にはカボチャの装飾づくりとカボチャ尽くしのイタリア料理、夏には貝を使用した花装飾と魚介をふんだんに使った南イタリア料理などなど、今まで様々なテーマで開催してきました。そして今回、栗バカの私が、栗バカの皆様の期待を背負いながら満を持して企画したのが、この「栗、くり、クリ♪」。

IMG_8990

使用した栗3.5kg。小布施の平松農園さんから取り寄せた高級和栗。本当は茹でたり蒸したりしてそのまま頂くのが一番ふさわしい極上ものということをわかっていながら、すべて料理に使用してしまうという贅沢の極み。
お店じゃ採算合わないから絶対に出てこない、そんな栗の狂乱フルコースを作り、いが栗アレンジメントを愛でながら味わうという長年の夢がついに実現しました。

DSC_0006_s
Maya先生の手にかかると、いが栗も洗練された食卓のアレンジメントに大変身。いつもながら、花装飾に負けない料理をと、つい気合いが入ります。

〜本日の栗づくしメニュー〜
Penne al noce con castagne
(くるみと栗のパスタ)
挽いたくるみのクリームソースは、
茹で栗がアクセントになって白ワインによく合う前菜代わりに。
DSC_0008_s

Risotto di funghi, castagne e gamberetti
(いろいろキノコと栗と小エビのリゾット)
多種のキノコと小エビの繊細なダシを生かしながら、茹で栗だけでなく仕上げに栗の裏ごしを加えることで、クリーミーな栗の風味をめいっぱい利かせて。
DSC_0013_s

Rotolo di pollo con castagne
(鶏肉のロール巻き)
鶏もも肉で、生ハムやパンチェッタ、香草などをミンチしたものと栗をしっかり巻き込んでオーブン焼きに。ソースももちろん栗のソース。
DSC_0017_s

Budino di castagne
(栗のプリン)
プリンというより、裏漉した栗を卵でつないだという方が正しいかもしれない、それくらい野暮ったく、かつ贅沢な栗のプリン。正直これはどんな名高い洋菓子店でも出てきません。
DSC_0028_s

 

いが栗のいがで手を傷つけながら、ひたすら栗剥きで指にタコを作りながらも、作って、愛でて、飾って、食べて、しゃべって。栗バカ12名がひしめきあって栗に溺れた一日でした。

IMG_8992

555573_10201371535963828_2109927865_n-198x300

 

【Accadeia in Cucina】〜栗、クリ、くり♪〜 10月6日(水)

花装飾Campanula Maya主宰の麻弥先生をRistorante Ritzにお迎えして開催する、恒例のアレンジメントと料理のコラボレッスン。次回のテーマは「栗」。

毎年、初物の栗を最初に見かけた瞬間から、そわそわと気がはやります。限られた期間しか食べられない栗だからこそ、めいっぱい栗におぼれたい。そんな栗バカは私だけではなかったようです。皆様からの熱いご要望にお応えして、ついに実現しました。

栗をモチーフにした秋の花装飾を習い、各自の作品を完成させたあとは、産地直送の和栗をふんだんに使った前菜からプリモ、メイン、ドルチェまで栗づくしイタリア家庭料理フルコースを堪能するという、まさに栗におぼれる企画。栗を愛してやまない皆様のご参加をお待ちしております。

場所:リストランテ・リッツ(拙宅)
日時:10月8日(水)11:30〜(終了予定15:30)
会費:8,000円(アレンジメントおよび料理の材料費、受講費、飲食代込み)

DSC_0637

(写真は過去のRistorante Ritz の栗料理より。当日のメニューは、栗好きの皆様には、参加してからのお楽しみということでお願いします)

20140714_1

PIATTI岡田店長とのコラボレーションセミナー@日伊協会。今回のテーマはバルサミコ酢。

(以下、日伊協会HP上の案内文より)
バルサミコ酢ってどんな風に使うの?とは良く聞く話です。
値段の違いや表記の違いなど、少々わかりにくい部分もあります。もともと貴族階級の花嫁道具に使われたという“上流社会のとっておき”だっただけに秘密の部分が多く、それが一層ミステリアスなものとされる所以とされています。現代では12年熟成以上の”伝統的”と名のつく厳格で崇高なタイプと、それ以外の比較的縛りの緩やかなポピュラーなものがあり、これが消費側にとっていよいよミステリアスなものになっています。今回のセミナーでは製造方法や熟成年数の異なるタイプを試食しながらその違いを知って頂き、さらに山中氏によるバルサミコ酢を使った美味しいレシピをご紹介いたします。 当日はバルサミコ酢をはじめ、イタリア食材の販売もいたします。ご自宅でも「イタリア」気分を満喫ください。

20140714_2
今回は、会員限定企画で昼の部夜の部の二回開催。いつもより人数をしぼらせていただいたものの、参加者の皆さんとより近い距離感で、岡田店長のトークもいっそう冴えまくっていました。
私の方ではバルサミコ酢の種類によって使い分ける料理のヒントをご紹介。

★Frittata di cipolle e zucchiniタマネギとズッキーニの卵焼き
とろっとした甘みのある熟成バルサミコ酢の使い方の提案として、オムレツでお試しいただきました。他に揚げ物、ハンバーグにかけてもよく合います。ソースやケチャップがわりにどんどん気軽に使ってみてください。

Fusilli al ragu di pollo al aceto balsamico鶏のラグー、バルサミコ風味
比較的リーズナブルなさらさらバルサミコは隠し味としてトマトソースやラグーにちょっと加えて煮詰めれば、味にぐっと深みが。思い切ってたくさん加えて、お酢の酸味とバルサミコならではの甘みを存分に楽しむという手も。

Maiale arrosto con aceto balsamico簡単豚ヒレ肉のロースト
フライパンでお肉を焼いたあと、同じフライパンにバルサミコ酢を注ぎ、手早くとろとろになるまで煮詰めればバルサミコソースのできあがり。焼いたお肉の上にたっぷりかけて。

 

 

 

1493156_10202451838050705_1885348281_n

福岡から三嶋亜希子さん(骨董商・器コーディネータ・杜鵑草主宰)をお招きして開催する「骨董で楽しむイタリアン」の第3回目(前回の様子はこちら)。今回は、より多くの方にご参加いただけるよう、3日間(3回)設けました。また前回にひきつづきメニューや使用する器も毎日すべて変えるのはもちろん、今回は古伊万里などの磁器のみならず今回は盆や塗り物などたくさんご用意し、骨董の可能性を最大限に引き出す試みをしました。その中からいくつかを抜粋してご紹介します。

 

10152567_10202441373709103_1798755436_n
Antipasto misto in scatola laccata前菜重
ウンブリア風クロスティーニのミスト、トマトの詰め物、白いんげん豆のアンチョビ風味


重箱: 宝尽し文 輪島塗梨子地 五段重 明治時代
蕎麦猪口: 格子文 市松幾何文 江戸後期
お重はお正月だけのものではありません。今回はクロスティーニやパンを並べたり、中に蕎麦猪口を入れれば豆などの細かい形状の料理も美しく盛ることができます。一段一段、蓋を開けて行くのもお重ならではの楽しみ。お重こそ、日常のさまざまな場面で、さまざまな料理にどんどん生かせる便利ものです。

10151996_10202441373789105_1778390579_nRisotto di Hinamatsuriひな祭りのリゾット

ハマグリとアサリのおだしで作るリゾット。菜の花と帆立も加え、ひな祭りの料理をイタリアンで表現しました。


茶碗: 染付 飯茶碗 江戸後期受け皿: 染付 山水画文 七寸皿 江戸後期

見てるだけでは何の変哲もない、染付の皿ですが、料理を盛った途端に一変して息吹が吹き込まれるのがわかります。何より丈夫なのもこの手の皿ならでは。日々の食卓にのぼる回数が一番多くなるお皿です。

 

 

DSC_0660tortellini
Tortelliniトルテッリーニ

リストランテ・リッツの定番料理、トルテッリーニ。鶏と野菜だけを6時間煮込んだ黄金色スープで頂きます。


なます皿:染付 花文、亀甲文皿 江戸後期
受け皿:色絵菊文八寸皿  江戸後期
このなます皿の裏面に入っている渦福という窯印、これこそが器の出どころを裏づける価値あるもの。汁物から煮物、なんでも取り分けられる重宝皿は骨董の入門編としてもお薦めです。

 
10150551_10202446443955856_757737256_n

Risotto alla crema di asparagi con gamberettiアスパラと小エビのリゾット

アスパラガスを丁寧に炒めてピュレにすることで、その香りがいっぱいに広がるリゾットに。パルミジャーノをたっぷりつかっていっそうまろやかに。


茶碗: 染付 麒麟文 飯茶碗 江戸後期
受け皿: 色絵菊文八寸皿  江戸後期
年々探すのが難しくなっている、貴重な5枚揃った八寸皿。こうして受け皿としても使用でき、またこれ一枚セットするだけでテーブルでポジションが決まるため、テーブルセッティングには欠かせません。

 

 

1982362_10202446442955831_102672677_n

Pollo saporito con olive nere鶏の黒オリーブ煮込み

肉をオリーブオイルと白ワインに十分にマリネしてから鍋で火を通すことで、ふわふわの食感を生み出します。シンプルな中に鶏のうまみとやさしさが広がる一品。


鉢:草花文 染付大鉢 江戸後期
伊万里の大鉢。ところどころに入っている緑のさし色がお料理をぐっと引き立てます。実はこの緑の釉薬なども時代を見分ける大きなポイントのひとつです。

 

 

 

10247427_10202441373749104_697401769_n

Panna cotta Bologneseボローニャ風パンナコッタ

卵の白身と生クリームを、低温のオーブンでじっくり蒸し焼きにするボローニャ式のパンナコッタです。


蛸唐草文 長皿 江戸後期
長皿はちょっと上級者好みになりますが、案外使い回しがきくお皿。2種の異なるデザートを盛り合わせたり、数種の前菜を少しずつ並べたりと、空間を生かすのがポイント。

おかげさまで4月4日〜6日の全日程とも満席となった「第3回骨董で楽しむイタリアン」。
多くの方を断腸の思いでお断りするほどたくさんのお問い合わせを頂きました。そこで感謝とお詫びの気持ちを込めて最後にもう一回だけ、気軽なバール形式で開催します。題して「骨董で楽しむアペリティーヴォ」。三嶋さんが福岡に帰る前日、今回お嫁に行きそびれた器たちを撤収・梱包する4月8日(火)の夕刻16時〜21時くらいまで。お夕飯前にちょろっと小一時間覗きにくるだけでも、あるいは会社帰りにさくっと寄るだけでも、もちろん長っ尻の方も大歓迎。アペリティーヴォの形ですが、お酒類やおつまみだけでなくパスタやちょっとしたお料理もご用意する予定です。骨董とのおつきあいは出会いがすべて。段ボールに詰め込まれてしまう前に、あなたとの出会いを待っている器があるかもしれません。どうぞお見逃しなく。

会費:¥1.000
時間:4月8日(火)16時〜21時くらいまで開放してますのでお好きな時間にお越しください。
お問い合わせ、お申し込み:当HPのcontattiメールフォームにて。初めての方には別途場所のご案内を差し上げます。

*定員は設けておりませんので、拙宅にいらしたことがある方は特にお申し込みは不要ですが、大体の人数を把握したいので、ご一報いただけますと幸いです。

2014年4月4日・5日・6日 「骨董で楽しむイタリアン」参加者募集のお知らせ

リストランテ・リッツの料理教室に、福岡在住の器コーディネーターで骨董商の三嶋亜希子さんをお迎えして、骨董の器でイタリア家庭料理を味わう「骨董で楽しむイタリアン」。ご要望にお応えして、桜前線とともに再び三嶋さんが九州からやってきます。

イタリア各地のマンマ直伝の料理を一緒に作り、プロの目利きで選んだ骨董の器に盛りつけ、全員でフルコースの食卓をわいわい囲みながら骨董のいろはも学べてしまう。つまり、料理教室であり骨董教室でもありながら、実は宴会でもあります。料理が苦手でも、骨董の知識がなくても、興味のある方ならどなたでも参加できます。お気軽にどうぞ。

日時:
①4月4日(金)②4月5日(土) ③4月6日(日)いずれも午後2時〜
(終了時間は未定。できれば後に予定を入れずにおいでください)

場所:拙宅「リストランテ・リッツ」
(東京都目黒区。参加者に別途詳細をご案内)

参加費:5,000円(飲食代込み)
申し込み・お問い合わせ:
当HPのContattiお問い合わせフォームにて。メール(ritsuko.yamanaka@dentsu.co.jp)でも受け付けます。
九州といえば磁器や陶器、そして骨董の宝庫。福岡郊外の山里に一軒家を構える三嶋さんは、加えて山の草木など自然のモチーフを利用したテーブルコーディネートも得意としていて、季節感あふれる三嶋流演出がマンマの味をいっそう引き立てます。ちなみに気になった器があればそっと裏を見て頂き、プライスシールが貼ってあるものはその場でご購入頂ける商品。マンマの料理に、日本の骨董に、テーブルコーディネート。当日体得したすべてものは家に帰ってから丸ごと再現できるというわけです。

ところで、敷居の高いはずの骨董になぜイタリア料理が合うのか。それはひとえに私の料理が決して高級でおしゃれなイタリアンではないからかもしれません。私が常々大事にしているのは、イタリア各地の肝っ玉マンマたちに習った愛情いっぱいの田舎料理を、そのまんま再現して皆さんにお伝えすること。そこには、私たち日本人が忘れかけていた古き良き日本の原風景と同じ匂いがあります。どこか懐かしくて優しい味わいがあります。イタリアの家庭に脈々と受け継がれてきた郷土料理だからこそ、100年前の日本の食卓で活躍した器に合わないはずがないのだと思います。
とっつきにくい骨董の敷居を一気に低くしてしまうのも、イタリア家庭料理だから成せる技。素朴で気取らないマンマの料理とワインが絶えない賑やかな食卓を囲むうち、気がつけば手にしている骨董の器たちもぐっと身近な存在になっているはず。そして「イタリアの食×日本の美術」という組み合わせを架け橋に、二つの国の美意識や精神性の共通点を、よりいっそう、そしてたくさん感じることと思います。

 

前回の写真など詳しい報告は、先の「2013.11/9.10【Accademia in Cucina】骨董で楽しむイタリアン、盛会報告」をご覧ください。
↓↓↓