2014.4/4~6【Accademia in Cucina】第3回「骨董で楽しむイタリアン」盛会報告

 

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福岡から三嶋亜希子さん(骨董商・器コーディネータ・杜鵑草主宰)をお招きして開催する「骨董で楽しむイタリアン」の第3回目(前回の様子はこちら)。今回は、より多くの方にご参加いただけるよう、3日間(3回)設けました。また前回にひきつづきメニューや使用する器も毎日すべて変えるのはもちろん、今回は古伊万里などの磁器のみならず今回は盆や塗り物などたくさんご用意し、骨董の可能性を最大限に引き出す試みをしました。その中からいくつかを抜粋してご紹介します。

 

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Antipasto misto in scatola laccata前菜重
ウンブリア風クロスティーニのミスト、トマトの詰め物、白いんげん豆のアンチョビ風味


重箱: 宝尽し文 輪島塗梨子地 五段重 明治時代
蕎麦猪口: 格子文 市松幾何文 江戸後期
お重はお正月だけのものではありません。今回はクロスティーニやパンを並べたり、中に蕎麦猪口を入れれば豆などの細かい形状の料理も美しく盛ることができます。一段一段、蓋を開けて行くのもお重ならではの楽しみ。お重こそ、日常のさまざまな場面で、さまざまな料理にどんどん生かせる便利ものです。

10151996_10202441373789105_1778390579_nRisotto di Hinamatsuriひな祭りのリゾット

ハマグリとアサリのおだしで作るリゾット。菜の花と帆立も加え、ひな祭りの料理をイタリアンで表現しました。


茶碗: 染付 飯茶碗 江戸後期受け皿: 染付 山水画文 七寸皿 江戸後期

見てるだけでは何の変哲もない、染付の皿ですが、料理を盛った途端に一変して息吹が吹き込まれるのがわかります。何より丈夫なのもこの手の皿ならでは。日々の食卓にのぼる回数が一番多くなるお皿です。

 

 

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Tortelliniトルテッリーニ

リストランテ・リッツの定番料理、トルテッリーニ。鶏と野菜だけを6時間煮込んだ黄金色スープで頂きます。


なます皿:染付 花文、亀甲文皿 江戸後期
受け皿:色絵菊文八寸皿  江戸後期
このなます皿の裏面に入っている渦福という窯印、これこそが器の出どころを裏づける価値あるもの。汁物から煮物、なんでも取り分けられる重宝皿は骨董の入門編としてもお薦めです。

 
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Risotto alla crema di asparagi con gamberettiアスパラと小エビのリゾット

アスパラガスを丁寧に炒めてピュレにすることで、その香りがいっぱいに広がるリゾットに。パルミジャーノをたっぷりつかっていっそうまろやかに。


茶碗: 染付 麒麟文 飯茶碗 江戸後期
受け皿: 色絵菊文八寸皿  江戸後期
年々探すのが難しくなっている、貴重な5枚揃った八寸皿。こうして受け皿としても使用でき、またこれ一枚セットするだけでテーブルでポジションが決まるため、テーブルセッティングには欠かせません。

 

 

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Pollo saporito con olive nere鶏の黒オリーブ煮込み

肉をオリーブオイルと白ワインに十分にマリネしてから鍋で火を通すことで、ふわふわの食感を生み出します。シンプルな中に鶏のうまみとやさしさが広がる一品。


鉢:草花文 染付大鉢 江戸後期
伊万里の大鉢。ところどころに入っている緑のさし色がお料理をぐっと引き立てます。実はこの緑の釉薬なども時代を見分ける大きなポイントのひとつです。

 

 

 

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Panna cotta Bologneseボローニャ風パンナコッタ

卵の白身と生クリームを、低温のオーブンでじっくり蒸し焼きにするボローニャ式のパンナコッタです。


蛸唐草文 長皿 江戸後期
長皿はちょっと上級者好みになりますが、案外使い回しがきくお皿。2種の異なるデザートを盛り合わせたり、数種の前菜を少しずつ並べたりと、空間を生かすのがポイント。